ちょっとマニアなブログ

ベース弾き、コンポーザー、ちょっとマニアな内容満載かもです

ボーカル処理

今回ボーカル処理に挿したプラグインを公開してみた。

Repitchはメインボーカルのピッチ修正にはしたが、タイミング調整で使うには動作が重いのとタイムラインが見辛く使いにくいので、ピッチ修正後にオーディオデータに一旦書き出し、CubeseのVariAudioでタイミングを調整した。

その後 まずVocalRiderでボリュームコントロールを行い、コンプである程度ならして、最近よく使うwavesのマルチコンプC6で声に合わせて帯域ごとに制御する。C6のメリットは4つの帯域に分割して制御できることに加え2ポイント自由に帯域を決めて、持ち上げたり抑えたりできる点。私自身はこの2か所はだいたい引っかけて持ち上げたいポイントに使うことが多い。たとえばベースなどでは単なる低域ではなく、アタックに関わる箇所のようにアタック感を出すことで曲全体でうまく存在感やグルーブ感を出すことに役立つ部分になる。

ボーカルでも耳が痛い部分のみ抑えたり、アタック感を出したい箇所を強調したりするときにEQにはない使い方ができるのがお気に入りである。ダイナミックEQも似たような機能ではあるが、こちらは大まかなに帯域ごとにコンプで制御しながらピンポイントでアタックを出したりできるのがとても便利。マルチコンプって最初はとっつきにくい感じでついプリセットを使ってしまうが、このC6に関してはうまく音を作むのにとても便利なツールだと思っている。

さてちょっとC6の説明が長かったが、その後はビンテージニーブっぽいEQが特徴のWaves Sheps73で艶感やキレを強調しながら、今回最後にBrainworxのサチュレーターで若干の歪みを付けた。ボーカルってオケと合わせると単体で聴くのと違う響きを感じることが多い。サチュレーターでの歪みは単体で聴くと抜けが悪くなる印象もあるが、オケと合せると逆に馴染むことも多いので、いろいろ試すのがいいかと思う。

ただしここで大切なことは、サチュレーターを通すと、全般的に原音よりゲインが上がる傾向なので、この音が大きくなったことに引っ張られず、その場合はトラックの音量を下げながらちゃんと判断する必要があるかと思う。

結局のところ歌の作りこみも正解など無いんだと思うが、私の場合はEQよりもC6のようなマルチコンプで大枠の音を作りこむことが多い。特に最近は最終各トラックをBIG SIXでサミングするため、最終SSLのチャンネルEQで補正したほうがプラグインより艶感を感じるため、DAW側では抑え気味にすることにしている。