ちょっとマニアなブログ

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SSL BIG SIX その後の経過

SSL BIG SIX を入手して8か月以上経過したので、再度レビューする。

BIG SIX も発売当初話題になったが、使っている人が少ないのかその後あまり話題にならない。SSLの新商品も会議用のマイクみたいなものとか、DAW系のコントローラーとかで、ハード系はその後出てきていない。まあ発売からまだ1年半くらいだし、そんなに売れていないのだろう。折角なのでこの機会にBIG SIXでできることをまとめてみたい。

(所有する機能)

①4ch SuperAnalogue マイクプリアンプ+3バンドEQ+チャンネルコンプ

②Stereo 4系統 LINE イン+3バンドEQ

③最大16CH(MONO 4+Stereo 12)サミングアンプ

④最大24bit 96KHz ADDA 16in 16out オーディオインターフェイス

⑤ステレオ1系統 SSL G-BUS コンプ

⑥1系統 SSL LMC(リッスンマイクコンプ)

その他インサーションやステレオ1系統のサミングインはあるが、基本的には①~⑤の機能で日常的な作業は事足りる。しかもPCとの接続はUSBタイプCケーブル1本のみ。

マックOSの場合は、ドライバーも不要であるため数ステップの設定だけで使える。

サミングミキサーとして使用する場合も、各チャンネルのUSB受けボタンを押すだけ。

こんな機能満載ながらシンプルな設定の機材はこれまでになかっただろう。

肝心の音質も、安いとはいえSSL。そこまでの妥協は無い。モニター音の解像度も高いし、マイクプリやADDAコンバーターもラージコンソールと同等と記載されている(製造は中国なので正確には違うと思うが)

3バンドのEQも周波数固定なので細かな音作りはできないが、サミング時の補正にはちょうど良い。少しボーカルを出したいなら、ハイ、ミッドをほんの少しだけブーストする。逆に抑えるならカット。このあたりは単なるサミングアンプではできないこのでもある。サミングした2TR音源をPC側で受けるのもそのままでできるため、結線も必要なくトラブルの心配もない。G-BUSコンプが秀逸で、2ミックスにほんの少し引っかかる程度にかけるだけで、まとまって聞きやすくなり、少し前に出てくる。マスタリング時に最終仕上げるため、ここでかけすぎないほうが良い。

音質はクリアで素直であるためサミングしても劣化などなく、マスタリング前の2TRデータはサミングで仕上げるのがルーティーンになりつつある。

もっと人気が出ても良い気がするが、一般的なニーズとしては「歌ってみました」系のミックスが多く、そんなミックスにサミングなど不要だし、楽器を弾くことも少なくなる中でアナログチャンネルが4系統(正確にはステレオ4系統もある)も必要ないんだろう。そんな制作環境なら、RME Babyfaceとそこそこのマイクがあれば事足りる。

ある意味寂しい時代かな、、、