マイク遍歴から言うと、最初に買ったコンデンサーマイクはSEIDOの低価格なものだった。正直言って自宅でのレコーディング的なことを始めた1990年代前には低価格なコンデンサーマイクなどほとんどなかった。90年代になってサウドハウスがRODEを取扱いそれ以降で増えてきた。
12年ほど前に制作を再開して、オーデイオテクニカのAT4040を入手。それなりに満足していたが、形状を気に入ってBlue Baby Bottleを購入。AKG C204が定番と聞いてそれも購入した。この時期中途半端な39,800円ラインナップが揃っていたのだw
この3本にも特徴はあるが、もっとも素直で使いやすかったのはAT4040でC214は若干ハイが上がり気味。ネットのうわさでCDの音だと言われてたが嘘だったw(悪くはない)
Baby Bottleもそんなにクセはないのだが、感覚的にスイートスポットが狭い感じで3本とも今は無い。もしこの中で1本選ぶならAT4040でいいかとは思う。
C214から脱却できたのは、思い切ってノイマンTLM103を手にしたことがきっかけになる。届いたとき小さくショボいながらも、造りは丁寧で見かけより重厚だった。
初めて使ったときには正直感動を覚えた。今まで使っていたものはなんだったんだと。
これまではハイが出てしゃりっとしたものがコンデンサーマイクだと思っていたが、これはそもそも別物だった。艶やかではあるが、低い部分もしっかり出る。まったく違う次元だった。TLM103は前に張り付くような音だと言われるが、まさにその通り。
息遣いもきちんと表現される。当時はRND Poltico5017を使っていたが、このプリも相当使いやすかった。当時は10万円くらいだったが今は倍になっている。
TLM103レベルでようやくノイマンらしい良い音を感じられるんだろう。カプセルは87と同じらしいがトランスが無いのでより癖がないのかもしれない。
結局この後 一旦ペルーソの87モデルに変わるが、また満足できずTLM103を買いなおした。ノイマンを買うならこれって最低ラインだと思う。
これで録った音源のリンクです。思い返すと村田雅美の歌は全曲ノイマン103+5017だったかな。