Twitter(X)で最近何かと話題になるのがミックス師。
とあるスタジオエンジニアが、クライアント依頼で、有名ミックス師に依頼する歌録りとオケを制作してほしいとの依頼を受け、いわゆるパラ音源を納品した。
後日クライアントから、ミックス師からパラ音源はNGでオケをちゃんとミックスして送れとの依頼だったらしい。
このミックス師はカラオケと歌をミックスするのが仕事のようだった。
これまで普通にミックスダウンしてきた人間にとって、できあがったカラオケに歌をミックスする違和感はかなりのものだ。
そもそも各楽器の周波数など歌を被る部分を考えて制作するのが普通。
それを歌と貼り付けることを本業にするとは、よほどの強者か無知かの二択。
確かに最近の技術で歌の帯域を下げたりすることは以前より容易になったが、普通ではそんなことやらない。というかこれまでそんなニーズは存在しなかった。
「歌みた」がブームでこれも時代の申し子なのかもしれない。ミックス師は「歌みた」が衰退したら、また新たなニーズで新たな業態として生まれ変わるんだろう。
そこに突き詰めた音楽の世界観は存在しないけど、割り切ればそれもいいのかも。
楽器を弾けないDTMerも増殖しているらしい。先日関わったシンガーの別ユニットのLOFI系も曲を聞く限り楽器を弾けないんだろうなとすぐにわかる。
それでもループなどを駆使してそれなりの音になるが、ベースラインやフレーズに本来のミュージシャンらしさを感じないのである。
ドラムにしても、どう音が鳴るのか?知らないほうが自由ではあるが、知ることで分かることもいっぱいある。コード理論もループならいらないけど、そこから脱却するためには最低限は知る必要はある。音楽観もいろいろ聞くこと(できればルーツに近いもの)で、より自由に演奏できる。そんなことを感じる日々。